NOT FOR SALE.
2004年 06月 04日
「売り物ではありません」
と書いてあるものって、凄く欲しくなったり
どんなに手に入れることが無理であっても、
急に思い出しては懐かしむというか愛しく感じてしまうものって
あることはありませんか?
昔、壁に貼られていた「Eric Clapton」のポスター。
あれが欲しくてね、何度もそのお店に行ってはジーッと
眺めていたんだ。
そのクラプトンは古い茶色のちいさな椅子に座って、
Martinの000モデル(アコースティックギター)を片手に
今にも音が聞こえてきそうなたたずまい。緑色の芝生、外なんだろうなー、風にのってクラプトンのギターが聞こえてきそう。
そのポスターには「NOT FOR SALE」って書いてあってね、どうしようとも手に入れることは出来ないって思いながら、見上げてた。クラプトンは遠い。ポスターであっても遠い存在。
気持ち良さそうに、A#を弾く彼。
あのポスターが家にあることを想像しながら、クラプトンが家にいれば、きっとギターも早く上達するだろうなーなんて考えながら…。
ある日、友達の一人が僕にポスターをくれたんだ。
「誕生日おめでとう」って。
「タダだから、ありがた味がないけどね」と友達は笑いながら
丸まったそれを僕に手渡す。
癖で、丸まったそれをポンポンと手で叩きながら、家路についた。
それを広げてみると、あのお店に貼られていた彼がいた。
少しシワシワな、エリック・クラプトン。
早速、部屋の壁に貼った。
あのお店と同じようにとはいかないけど、少し見上げられるように。
まだまだ残念ながらギターの腕前は上がっていない。
当たり前だよね、練習しなきゃ上手くならない。
でも、生まれた時から弾けたんじゃないかって思ってしまうような顔で弾くギター。素晴らしい音を聞かせてくれる。
Eric Clapton。
今は、残念ながら本棚の影に隠れてしまっているけど。
部屋の模様替えをして、彼を明かりで照らしてやろう。
BEST盤の1曲目、「blue eyes blue」は本当に素晴らしい。
ぜひ聞いてみて。
その曲だけ、音に魔法がかかっているから。
今でも、この出来事は忘れられない。
ありがとね。
by kamiyama__kouya
| 2004-06-04 01:11
| diary