甘い声。
2004年 08月 18日
車で移動中、友達の携帯電話が鳴った。
彼は普通に出た。
運転してるのに。
いけないんじゃなかったっけ、と思いつつも今は誰もがそれは普通な行動かもな、と思いながら。
彼をチラと見る。
何だか仕草がよそよそしい。
話も何だかこそこそ。
誰から?と聞こうと思ったときに電話からもれてきた女の子の声。
あぁ、彼女さんかー。
「今、神山君といるよ」
「じゃあ切った方がいいよね(想像)」
「大丈夫だよー」
「本当?(多分、ハートマーク付きー想像)」
そんな会話を交わしたのだろう。
ひそひそと会話は続く。
僕は狭い車中のなか、何だか気まずくなり外に目をやる。
会話は続く。
「約束の日、無理になっちゃったんだよ…」
「別にしょうがないじゃん、もういいよ(想像)」
「本当にごめんね」
「許さない(想像)」
「うん……」
「もう、切るね(想像)」
「うん……」
切られちゃったの?と僕が聞くと、彼は「そうだよ」と答えた。
すぐに怒るんだもんと続けて。
女の人ってなんだかんだいっても強いですね。
男って弱いなー、尻に敷かれてるなーって。
でも、、、
彼の声は僕と話したり、他の人と話したりするよりも遥かに砂糖のように甘〜く、優しいあまり弱々しく聞こえたのでした。
どうして人は好きな人と話している時、こんなに甘い声になるんだろう。
びっくりしました。
正直。
声ってこんなにも変わるのですね。
歌も、甘く歌うなどのような表現がありますけど、
実際に、好きな人に向けて歌うと凄く伝わるいい歌が歌えるんですって。それは伝わるレベルなのでしょうが。
でもこんなにも甘い声が出るものなのですね、人って。
むかしむかし、
僕が保育園にいた頃、お昼寝の時間がありました。
そのときに先生が本(絵本かなにか)を読んで聞かせてくれた思い出があります。
その物語を聞きながら目をつぶると、さっきまで元気で眠気なんかなかったのに、すぅーっと眠ーくなってくる。
先生の声と物語が安心させてくれるからかもしれません。
すぐに眠りについてしまいました。
なかなか寝付けない友達も1人か2人いたけど。
その声は優しく包み込んでくれる声でした。
夢に連れて行ってくれる声でした。
今の僕たちは携帯電話というものをほとんど持っていると思います(持っていない方、ごめんなさい)。なぜこれまでにも、売り上げがあるのか考えたことはありますか?
僕の考えでは、「声」じゃないかと思うのです。
すぐに聞きたい人の声が聞ける。
そこなのではないかと思うのです。
「声でつながっていられる」
どこかのキャッチコピーのようですが。
僕も友達の声を聞いて、なんだかは分からないですがホッとすることってあります。
だから、声ってすてきなものだって思います。
一人一人違う声。
声にも「艶」というか「色」というか「匂い」というか「空気感」というようなものがきっとあると思います。
今日、すてきだなと思えたことは、彼が好きな人に話しかけている声がとても甘く、僕が聞いたことの無い声であったということです。それはそれは、こっちが恥ずかしくなるくらいに甘いこえでした。
あなたも、甘い声で話してくれる人がそばにいたならその人のことを大切にしてあげて下さいね。
今日は「人ってこんなにも甘い声が出る」んだということを発見した一日でありました。
明日はライブです。
楽しく歌ってきます。頑張ろうと思います。
おやすみなさい。
by kamiyama__kouya
| 2004-08-18 23:25
| diary